透明度抜群の美しい海、豊かな海洋生物、手つかずの珊瑚礁。フィリピンは世界屈指のダイビングスポットとして知られ、ダイバー憧れの地です。そして、フィリピンはダイビングライセンスを取得するのにも最適な場所として、世界中からダイバーの卵たちが集まっています。
その理由は圧倒的なコストパフォーマンス。日本でダイビングライセンスを取得すると7万円~10万円かかりますが、フィリピンなら約2万円~4万円で取得可能です。しかも、1年中温暖な気候で快適に講習を受けられ、美しい海で実習ができるという魅力もあります。
この記事では、フィリピンでのダイビングライセンス取得について、費用、期間、取得の流れ、おすすめエリア、ダイビングショップの選び方まで、徹底的に解説します。フィリピンでダイビングライセンスを取得して、新しい海の世界への扉を開きましょう!
目次
ダイビングライセンス(Cカード)とは
Cカードの基礎知識
ダイビングライセンスは正式には「Cカード」と呼ばれます。Cカードの「C」はCertification(認定)の略で、一定のスキルと知識を持っていることを認定するカードです。
Cカードの特徴
- 国家資格ではなく、民間の認定証
- 世界中で通用する国際ライセンス
- 一度取得すれば生涯有効(更新不要)
- 複数の指導団体が発行
主な指導団体
PADI(Professional Association of Diving Instructors)
- 世界最大のダイビング指導団体
- 世界シェア約70%
- 加盟店が世界中にある
- 最もポピュラーな選択
NAUI(National Association of Underwater Instructors)
- 世界で2番目に大きい指導団体
- 安全性を重視したカリキュラム
- PADIと同等の認知度
その他、SSI、CMAS、BSACなど複数の指導団体がありますが、PADIとNAUIが世界的に最も認知されています。
フィリピンでライセンスを取得するメリット
1. 圧倒的な費用の安さ
- 日本で取得: 7万円~10万円
- フィリピンで取得: 2万円~4万円
日本の1/3~1/5の費用で取得可能です。宿泊費や食事代を含めても、日本で取得するより安く済みます。
2. 最短2日間で取得可能
フィリピンでは最短2日間でライセンスを取得できます。週末や連休を利用して、旅行のついでに取得することも可能です。
3. 1年中温暖な気候
年間平均気温26~27℃、水温も28℃前後と温暖。寒さによるストレスがなく、快適に講習を受けられます。日本のように季節を選ぶ必要がありません。
4. 透明度の高い美しい海
フィリピンの海は透明度が高く、カラフルな魚や珊瑚が豊富。講習中から素晴らしい海中景色を楽しめます。
5. 日本語対応のショップが多い
セブ島やアニラオなど、日本人経営や日本語対応のダイビングショップが多く、言葉の心配がありません。
6. 至れり尽くせりのサービス
フィリピンのダイビングは「殿様ダイビング」と呼ばれ、器材のセッティングからエントリーまで手厚いサポートが特徴です。
ライセンスの種類とランク
オープンウォーターダイバー(OWD)
初級ライセンス
最初に取得するライセンスで、これがあれば世界中の海で潜れるようになります。
取得後にできること
- 最大水深18mまで潜水可能
- 2人以上のバディと一緒にダイビング
- 世界中のダイビングスポットでダイビング
取得期間: 最短2日間 費用: 約2万円~4万円
アドバンスド・オープンウォーターダイバー(AOW)
中級ライセンス
オープンウォーターダイバー取得後にステップアップできるライセンスです。
取得後にできること
- 最大水深30mまで潜水可能
- ディープダイビング
- ナイトダイビング
- ドリフトダイビング
- より高度なダイビングスキル
取得期間: 2日間 費用: 約3万円~5万円
その他のライセンス
- レスキューダイバー
- ダイブマスター
- インストラクター
フィリピンでのライセンス取得の流れ
事前学習(eラーニング)
多くのダイビングショップでは、事前にオンラインで学科講習を受けることができます。
学習内容
- ダイビングの基礎知識
- 器材の使い方
- 安全管理
- 水中環境
- トラブル対処法
所要時間: 5~8時間
1日目:学科講習+ プール実習
午前:学科講習と筆記試験
- ダイビング理論の復習
- ビデオ学習
- 筆記試験(50問、75%以上で合格)
午後:プール実習(限定水域講習)
- 器材の説明とセッティング
- 呼吸の練習
- マスククリア
- レギュレータークリア
- 中性浮力の練習
- 緊急時の対処法
所要時間: 8時間程度
2日目:海洋実習
午前・午後:海洋実習(2~4ダイブ)
- プールで習ったスキルを海で実践
- 実際のダイビングスポットで潜水
- スキルチェック
- 水中ツアー
所要時間: 8時間程度
ライセンス発行
- すべてのスキルをクリアすれば、その場でライセンス申請
- 後日、Cカードが発行される(現在はデジタルカードも)
フィリピンでライセンス取得できる主要エリア
セブ島(おすすめ度:★★★★★)
最も人気のエリア
日本からの直行便があり、アクセス抜群。日本人経営のダイビングショップが多く、初心者でも安心です。
特徴
- 日本からの直行便あり(約5時間)
- 日本語対応ショップ多数
- リゾートホテルも充実
- マクタン島で講習が一般的
おすすめダイビングショップ
- オールブルー(All Blue)
- スコッティーズ(Scotty’s)
- エメラルドグリーンダイビングセンター
費用: 2.5万円~4万円
アニラオ(おすすめ度:★★★★★)
マニラから最も近いダイビングスポット
マニラから車で2時間、日帰りも可能な人気エリア。透明度が高く、マクロ生物が豊富です。
特徴
- マニラから車で約2時間
- 透明度抜群
- マクロ撮影の聖地
- 日本人経営のリゾートあり
おすすめダイビングショップ
- アニラオ ヴィラ マグダレナ
- ダイブ アンド リゾート カサリヒン
費用: 2万円~3.5万円
ボラカイ島(おすすめ度:★★★★☆)
世界的リゾート地で取得
「世界で最も美しいビーチ」として知られるボラカイ島。リゾートライフとライセンス取得を両方楽しめます。
特徴
- 美しいホワイトビーチ
- リゾート気分を満喫
- ナイトライフも充実
費用: 3万円~4.5万円
パラワン・コロン島(おすすめ度:★★★★☆)
秘境の海で取得
手つかずの自然が残る秘境。沈船ダイビングで有名なエリアです。
特徴
費用: 3万円~4万円
バタンガス(おすすめ度:★★★☆☆)
マニラから日帰り可能
マニラから車で2~3時間の距離にあり、週末利用に便利です。
特徴
費用: 2万円~3万円
ライセンス取得の費用詳細
オープンウォーターダイバー(OWD)の費用相場
- 格安ショップ: 1.5万円~2.5万円
- 日系ショップ(セブ島): 2.5万円~4万円
- リゾート併設ショップ: 3万円~5万円
費用に含まれるもの
基本的に含まれるもの
- 学科講習費
- プール実習費
- 海洋実習費(2~4ダイブ)
- 器材レンタル(フルセット)
- ボート代
- ランチ(海洋実習日)
別途費用が必要な場合があるもの
- Cカード申請料: 4,000~7,000ペソ(約11,000~19,000円)
- 教材費: 含まれる場合と別途の場合あり
- 宿泊費: 含まれる場合と別途の場合あり
- 海洋保護区入場料: 100~300ペソ/ダイブ
総費用の目安
セブ島で2泊3日の場合
- ライセンス講習費: 2.5万円~4万円
- 宿泊費: 5,000円~1.5万円(2泊)
- 食事代: 3,000円~6,000円
- 交通費: 3,000円~5,000円
- 合計: 3.8万円~7万円
日本で取得するより圧倒的に安く、旅行も兼ねられます。
ダイビングショップの選び方
日本語対応の有無
英語に自信がない方は、日本人インストラクターがいる、または日本語対応可能なショップを選びましょう。
少人数制かどうか
インストラクター1人あたりの生徒数が少ないほど、丁寧な指導を受けられます。理想は1:2~1:4です。
口コミ・評判
Google口コミやSNS、旅行サイトのレビューをチェックしましょう。
チェックポイント
- インストラクターの対応
- 安全管理
- 講習内容の質
- 施設の清潔度
費用の透明性
総費用がいくらなのか、何が含まれて何が別途なのかを事前に確認しましょう。
宿泊施設の有無
宿泊付きプランがあるショップは、移動の手間が省けて便利です。
ライセンス取得の注意点
健康状態の確認
以下に該当する方は、医師の診断が必要です。
参加制限がある病歴
- 喘息、気胸などの呼吸器系疾患
- 心臓疾患
- 糖尿病
- 妊娠中
飛行機搭乗制限
ダイビング後は、体内に窒素が残っているため、一定時間飛行機に搭乗できません。
搭乗制限時間
- 1ダイブの場合: 12時間以上空ける
- 2ダイブ以上の場合: 18時間以上空ける
帰国日のスケジュールに注意しましょう。
ダイビング前の飲酒禁止
ダイビング前8時間以内の飲酒は禁止です。
体調管理
風邪をひいていると、耳抜きができず講習を受けられません。体調管理に注意しましょう。
必要な持ち物
必須アイテム
- 水着
- ビーチサンダル
- タオル
- 日焼け止め(海に優しいタイプ推奨)
- 証明写真(2枚、4cm×3cm)
- パスポートコピー(Cカード申請に必要)
あると便利なアイテム
- ラッシュガード(日焼け・クラゲ対策)
- 酔い止め(ボートが苦手な方)
- 防水カメラ(水中写真を撮りたい方)
- ウェットスーツ(持参すれば快適、レンタルも可)
基本的にレンタルできるもの
- マスク、シュノーケル、フィン
- ウェットスーツ
- BCD(浮力調整具)
- レギュレーター
- タンク
よくある質問(FAQ)
- 泳げなくてもライセンスは取れますか?
-
基本的な水泳能力(200m泳げる、または300m以上のフロート)が求められますが、泳ぎが苦手でも取得できます。ライフジャケットを使った講習も可能です。
- 年齢制限はありますか?
-
PADIジュニアオープンウォーターダイバーは10歳から取得可能です。通常のオープンウォーターダイバーは15歳以上が対象です。
- 視力が悪いのですが大丈夫ですか?
-
度付きマスクをレンタルできるショップが多いので、問題ありません。コンタクトレンズを装着したまま潜ることも可能です。
- 一人でも参加できますか?
-
もちろん可能です。一人参加の方も多く、講習を通じて仲間ができることもあります。
- 筆記試験は難しいですか?
-
事前学習をしっかり行えば、問題なく合格できます。75%以上の正答で合格です。不合格の場合は再試験を受けられます。
- ライセンス取得後、すぐに一人で潜れますか?
-
オープンウォーターダイバーは、必ず2人以上のバディと一緒に潜る必要があります。経験を積むまでは、ガイド付きのファンダイブに参加することをおすすめします。
ライセンス取得後の楽しみ方
フィリピンの人気ダイビングスポット
1. アポリーフ
2. トゥバタハリーフ
- 世界遺産のダイビングスポット
- ジンベイザメ、マンタに会える
3. モアルボアル
- イワシの大群(トルネード)が有名
- ウミガメにも会える
4. マラパスクア島
5. プエルトガレラ
ステップアップ
ライセンス取得後は、以下のようにステップアップできます。
- ファンダイブで経験を積む
- アドバンスドライセンス取得
- スペシャルティコース(ナイト、ディープなど)
- レスキューダイバー
- ダイブマスター(プロレベル)
まとめ
フィリピンでのダイビングライセンス取得は、コスト、環境、サポート体制のすべてにおいて理想的です。日本の1/3の費用で、美しい海で快適に講習を受けられ、最短2日間でライセンスを取得できます。
フィリピンでライセンス取得のメリット
- 日本の1/3~1/5の費用(約2万円~4万円)
- 最短2日間で取得可能
- 1年中温暖で快適
- 透明度の高い美しい海
- 日本語対応ショップ多数
おすすめエリア
- セブ島: 日本からの直行便あり、初心者に最適
- アニラオ: マニラから近く、透明度抜群
- ボラカイ島: リゾート気分も満喫
取得の流れ
- 事前学習(eラーニング)
- 1日目:学科講習 + プール実習
- 2日目:海洋実習
- Cカード申請・発行
フィリピンでダイビングライセンスを取得して、新しい海の世界への扉を開きましょう。透明度抜群の海、カラフルな魚たち、感動的な水中景色があなたを待っています。