「フィリピンに移住して働きたいけど、給料はどのくらい?」 「日本人がフィリピンで働く場合、どんな仕事があるの?」 「リモートワークで日本の給料をもらいながらフィリピンで暮らせる?」
フィリピンへの移住や就職を考える際、給料・年収は最も気になるポイントの一つです。結論から言うと、フィリピンの平均年収は約70万円で日本の約1/7という低水準ですが、これはあくまでフィリピン人の平均です。
日本人がフィリピンで働く場合、状況は大きく異なります:
- 駐在員: 年収600万~1,200万円(日本並み+手当)
- 現地採用(日系企業): 年収300万~600万円
- リモートワーク(日本企業): 日本の給料をそのまま受け取る(月30万円以上も可能)
この記事では、フィリピンの給料事情を、現地の平均から日本人の働き方まで、2025年最新データに基づいて徹底解説します。この記事を読めば、フィリピンでの収入と生活のリアルが完全にわかります。
フィリピンの平均給料は日本の1/7
基本データ: 平均月収・平均年収
フィリピン人の平均給与(2024~2025年):
| 指標 | フィリピンペソ | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 平均月収 | 18,918 PHP | 約47,300円 |
| 平均年収 | 227,016 PHP | 約567,500円 |
日本との比較:
| 国 | 平均年収 | フィリピンとの比較 |
|---|---|---|
| 日本 | 約461万円 | フィリピンの約8.1倍 |
| フィリピン | 約57万円 | 基準 |
重要なポイント:
- フィリピンの平均年収は日本の約1/8
- ただし物価も安いため、生活水準は単純比較できない
- 職業や勤務先によって給与は大きく異なる
なぜフィリピンの給料は低いのか?
理由1: 経済発展段階
- フィリピンは新興国(発展途上国)
- 1人当たりGDP: 約4,000USD(日本は約40,000USD)
理由2: 労働集約型産業が多い
- 農業、製造業、サービス業が中心
- 高付加価値産業は発展途上
理由3: 教育水準のばらつき
- 大学進学率: 約35%(日本は約58%)
- 専門技能を持つ人材が限定的
理由4: 供給過多
- 人口1億1,500万人で労働力が豊富
- 求職者が多く、賃金が抑えられる
職業別の平均年収ランキング
フィリピンでも、職業によって給与は大きく異なります。
フィリピン人の職業別平均年収TOP10
| 順位 | 職業 | 年収(PHP) | 年収(円) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 医師 | 780,000 | 約195万円 | 専門性が高く高給 |
| 2位 | IT マネージャー | 720,000 | 約180万円 | BPO産業で需要大 |
| 3位 | エンジニア(技術職) | 560,000 | 約140万円 | 建設・製造業で需要 |
| 4位 | 会計士・財務 | 480,000 | 約120万円 | 専門資格必須 |
| 5位 | マーケティングマネージャー | 450,000 | 約112万円 | 外資系企業で高給 |
| 6位 | 美容師・スタイリスト | 430,000 | 約107万円 | 技術職 |
| 7位 | 介護・育児 | 400,000 | 約100万円 | 需要増加中 |
| 8位 | 教師(大学) | 350,000 | 約87万円 | 公立より私立が高給 |
| 9位 | 営業(セールス) | 300,000 | 約75万円 | 実績次第で変動大 |
| 10位 | 運転手 | 210,000 | 約52万円 | 需要は安定 |
最低賃金層:
- ハウスキーピング: 約200,000 PHP(約50万円)
- 工場労働者: 約180,000 PHP(約45万円)
- 小売店員: 約150,000 PHP(約37万円)
大卒初任給
フィリピンの大卒初任給:
- 平均: 月10,000~20,000 PHP(約25,000~50,000円)
- トップ大学卒: 月20,000~30,000 PHP(約50,000~75,000円)
日本との比較:
- 日本の大卒初任給: 月約22万円
- フィリピンは日本の1/5~1/10程度
エリア別の給料相場
フィリピンでも、都市部と地方では給与水準が大きく異なります。
マニラ(首都圏)
平均月収: 20,000~25,000 PHP(約50,000~62,500円)
特徴:
- フィリピンで最も給与水準が高い
- 金融、IT、BPO産業が集中
- 外資系企業が多く、高給職が多い
職種別月収(マニラ):
- IT エンジニア: 30,000~80,000 PHP
- マネージャー職: 50,000~150,000 PHP
- BPO(コールセンター): 20,000~40,000 PHP
- 一般事務: 15,000~25,000 PHP
生活費:
- 家賃(1LDK): 15,000~40,000 PHP
- 食費: 10,000~20,000 PHP
- 月収20,000 PHPでギリギリ生活可能
セブ
平均月収: 15,000~20,000 PHP(約37,500~50,000円)
特徴:
- IT・BPO産業が発展
- 観光業も盛ん
- マニラより生活費が安い
職種別月収(セブ):
- IT エンジニア: 25,000~60,000 PHP
- BPO(コールセンター): 18,000~35,000 PHP
- ホテル・観光業: 12,000~25,000 PHP
- 一般事務: 12,000~20,000 PHP
生活費:
- 家賃(1LDK): 10,000~25,000 PHP
- 食費: 8,000~15,000 PHP
- 月収15,000 PHPで生活可能
ダバオ・地方都市
平均月収: 12,000~18,000 PHP(約30,000~45,000円)
特徴:
- 農業、製造業が中心
- 生活費が非常に安い
- のんびりとした生活
生活費:
- 家賃(1LDK): 5,000~15,000 PHP
- 食費: 5,000~10,000 PHP
- 月収12,000 PHPでも生活可能
日本人がフィリピンで働く場合の給料
ここからが重要です。日本人がフィリピンで働く場合、給与水準は大きく異なります。
パターン1: 駐在員(日本企業から派遣)
最も高給で安定したパターン
年収: 600万~1,200万円
内訳:
- 基本給: 日本と同等またはやや高め
- 海外赴任手当: 月10万~30万円
- 住居手当: 月5万~15万円(全額負担の場合も)
- 帰国旅費: 年1~2回支給
- 子女教育手当: 月5万~10万円(該当する場合)
具体例:
【大手商社・駐在員の場合】
- 基本給: 月50万円
- 海外赴任手当: 月20万円
- 住居手当: 月10万円(会社が全額負担)
- 帰国旅費: 年2回
- 合計月収: 80万円(手取り)
- 年収: 約960万円
メリット:
- 高収入で安定
- 福利厚生が充実
- 日本の社会保険継続
デメリット:
- 会社都合で帰任の可能性
- 異動が自由にならない
- 駐在員ポストは限られている
パターン2: 現地採用(日系企業)
日系企業に現地採用されるパターン
- 年収: 300万~600万円
- 月収: 60,000~150,000 PHP(約15万~37.5万円)
職種別月収:
- マネージャー職: 80,000~150,000 PHP
- エンジニア: 60,000~100,000 PHP
- 営業・マーケティング: 50,000~90,000 PHP
- 一般事務: 40,000~60,000 PHP
具体例:
【IT企業・エンジニアの場合】
- 月給: 80,000 PHP(約20万円)
- 13ヶ月目ボーナス: 80,000 PHP
- 年収: 約1,040,000 PHP(約260万円)
メリット:
- フィリピンの給与水準では高給
- 生活費が安いため、貯金しやすい
- 現地で長期的にキャリアを築ける
デメリット:
- 駐在員より給与が低い
- 日本の社会保険に入れない(フィリピンの社会保険)
- 帰国時の再就職が難しい場合も
パターン3: リモートワーク(日本企業所属)
最もおすすめのパターン
年収: 日本の給与をそのまま受け取る(300万~800万円+)
仕組み:
- 日本の会社に所属したまま
- フィリピンに住みながらリモートワーク
- 給与は日本円で日本の口座に振込
適している職種:
- IT エンジニア
- Webデザイナー
- ライター・編集者
- マーケター
- コンサルタント
- オンライン講師
具体例:
【ITエンジニアの場合】
- 日本での年収: 600万円
- フィリピンでの生活費: 月10万~15万円
- 年間生活費: 120万~180万円
- 貯金・自由資金: 420万~480万円
メリット:
- 日本の高給をもらいながらフィリピンの安い生活費
- 圧倒的な可処分所得
- 時差が1時間で仕事がしやすい
- 生活の質が大幅に向上
デメリット:
- 会社の理解が必要
- ビザの問題(観光ビザでのリモートワークはグレーゾーン)
- インターネット環境の確保が必要
海外副業サポートでは、フィリピンに住みながら日本の収入を得る方法をサポート。リモートワーク、フリーランス、ブログ・アフィリエイトなど、場所に縛られない働き方を実現するお手伝いをします。
パターン4: フリーランス・起業
自分でビジネスを立ち上げるパターン
年収: 200万~1,000万円以上(実力次第)
ビジネス例:
- 日本食レストラン経営
- 語学学校(日本語教師)
- ITアウトソーシング会社
- 不動産仲介業
- コンサルティング
- オンラインビジネス
メリット:
- 収入の上限なし
- 自分のペースで働ける
- フィリピンの成長市場で勝負できる
デメリット:
- 収入が不安定
- 初期投資が必要
- ビザ取得が複雑な場合も
フィリピンで快適に暮らすために必要な収入
単身者の場合
最低限の生活: 月40,000 PHP(約10万円)
- 家賃: 15,000 PHP(シェアハウスまたは郊外)
- 食費: 10,000 PHP(ローカル食堂中心)
- 交通費: 3,000 PHP
- 通信費: 1,500 PHP
- 雑費: 10,500 PHP
快適な生活: 月80,000~100,000 PHP(約20万~25万円)
- 家賃: 30,000 PHP(マカティ1LDK)
- 食費: 20,000 PHP(日本食も楽しむ)
- 交通費: 8,000 PHP(Grab利用)
- 通信費: 2,000 PHP
- 娯楽・夜遊び: 15,000 PHP
- 雑費: 10,000 PHP
贅沢な生活: 月150,000 PHP以上(約37.5万円以上)
- 家賃: 50,000 PHP(高級コンド)
- 食費: 30,000 PHP(外食中心、高級店も)
- 交通費: 10,000 PHP
- 娯楽・夜遊び: 30,000 PHP
- 雑費: 30,000 PHP
家族(配偶者+子供1人)の場合
快適な生活: 月150,000~200,000 PHP(約37.5万~50万円)
- 家賃: 50,000 PHP(2LDK)
- 食費: 30,000 PHP
- 子供の教育費: 20,000~50,000 PHP
- 交通費: 10,000 PHP
- 通信費: 3,000 PHP
- 雑費: 37,000 PHP
日本人がフィリピンで働くメリット・デメリット
メリット
メリット1: 生活費が安い
- 日本の1/3~1/2の生活費
- 同じ給料でも生活水準が向上
メリット2: 英語環境
- 英語が公用語
- ビジネス英語が自然に身につく
メリット3: キャリアの幅が広がる
- 海外経験がキャリアに有利
- グローバル人材として市場価値向上
メリット4: 温暖な気候
- 年中温暖で快適
- 花粉症ゼロ
メリット5: 仕事後の楽しみが充実
- ビーチ、夜遊び、グルメ
- 週末旅行も気軽に
デメリット
デメリット1: 給与が日本より低い(現地採用の場合)
- 駐在員以外は給与ダウンの可能性
デメリット2: キャリアの中断
- 日本でのキャリアがリセットされるリスク
デメリット3: 社会保険の問題
- 現地採用の場合、日本の年金・健康保険が継続できない
デメリット4: 治安面の不安
- 日本より治安が悪い
- 注意が必要
デメリット5: インフラの未整備
- 渋滞、停電など
- 日本のような快適さはない
よくある質問(FAQ)
- フィリピンで最も給料が高い職業は?
-
医師、ITマネージャー、エンジニアなど専門職です。ただし、日本人の場合、駐在員が最も高給です(年収600万~1,200万円)。
- 英語ができなくてもフィリピンで働けますか?
-
マレーシアなどと比較すると難しい傾向にありますが、日本語のみでできる仕事もあります。
日本語のみでできる仕事:- 日本人向けコールセンター
- 日本食レストランのスタッフ
- 日本人向け不動産仲介
ただし、英語ができた方が選択肢が格段に広がります。
- フィリピンで就職活動する方法は?
-
主に以下の方法があります。
- 日系人材紹介会社を利用:RGF、JAC Recruitment、Reeracoenなど
- LinkedInで応募:グローバル企業の求人が多い
- 直接企業に応募:企業のウェブサイトから
- 現地で就職活動:フィリピンに行って直接企業訪問
- 給料は現地通貨で支払われますか?
-
はい、通常はフィリピンペソで支払われます。
駐在員の場合: 日本円で日本の口座に振込+現地通貨で手当
現地採用の場合: フィリピンペソで現地口座に振込
リモートワークの場合: 日本円で日本の口座に振込
- 税金はどうなりますか?
-
A: 複雑なので税理士への相談を推奨します。
基本:
- フィリピンで働く場合、フィリピンで課税
- 日本でも居住者なら課税(二重課税)
- 租税条約により外国税額控除可能
まとめ
フィリピンの給料まとめ
フィリピン人の平均:
- 平均年収: 約57万円(日本の1/8)
- 職業により大きく異なる(20万~200万円)
日本人の場合:
- 駐在員: 600万~1,200万円
- 現地採用: 300万~600万円
- リモートワーク: 日本の給料そのまま(300万~800万円+)
おすすめの働き方
最もおすすめ: リモートワーク
- 日本の給料(高い)+ フィリピンの生活費(安い)
- 可処分所得が最大化
- 生活の質が大幅に向上
次点: 駐在員
- 高給で安定
- ただしポストは限られる
現地採用:
- 長期的にフィリピンで暮らしたい方向け
- 給与は低いが、生活費も安い
次のアクション
情報収集:
- フィリピンの求人情報をチェック
- 人材紹介会社に登録
- LinkedInでフィリピンの企業をフォロー
スキルアップ:
- 英語力を磨く
- リモートワークできるスキルを身につける
サポートを受ける:
- 海外副業サポート: リモートワーク・フリーランスの収入確保をサポート
- フィリピン移住やプチ移住サポート: 移住の準備から生活立ち上げまでサポート
フィリピンで働くことは、新しい人生の扉を開く大きなチャンスです。給料は日本より低い場合もありますが、生活費の安さ、温暖な気候、英語環境、そして仕事後の楽しみを考えれば、トータルの生活満足度は大幅に向上する可能性があります。
まずは情報収集から始めて、自分に合った働き方を見つけましょう!

